政治

奈良県川上村長選挙、7月2日に告示 元議長2氏が出馬へ 村議補選は3氏か

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 任期満了に伴う奈良県川上村長選挙と村議会議員補欠選挙(欠2)はあす2日、告示される。投開票は7日。

 

 村長選挙は、どちらも議長経験のある元村議の泉谷隆夫氏(69)と東谷八宗氏(66)の新人2人がいずれも無所属で立候補を予定しており、1996年以来28年ぶりの選挙戦になりそう。

 

 村議会議員補欠選挙は元職1、新人2の計3陣営が準備している。

 

 県営水道の大きな水源・吉野川の最上流部に位置する山村で、スギ・ヒノキの高級材を産出する吉野林業の中心地として名高いが林業は低迷。人口はピークの約8100人(1955年)から現在約1200人に減少した。

 

 2010年の人口分析で全国2番目の消滅可能性自治体だったが、10年後の20年は若年女性人口減少率が大きく改善。現村政が力を注いだ移住定住政策が成果を上げている。村の木を使って新築した木造校舎で1~9年生計45人が学ぶ村立義務教育学校は今年4月に開校し、新しい時代を切り開く人材育成の挑戦が始まった。

 

 基幹産業としての林業の振興は課題。防災や水源涵養(かんよう)など森林の公共的な機能を維持するためにも政策展開や林業従事者の育成が求められる。泉谷氏は現村政が立ち上げた林業振興組織「吉野かわかみ社中」の事業を見直すなどとし、東谷氏はゼロカーボンなど国の地球温暖化対策に対応する考え。

 

 高齢者福祉や防災の充実などは共通認識。行財政運営については、泉谷氏は「村長退職金100%カット」などを打ち出し、東谷氏は企業人の実績を生かした「地域経営」に意欲。

 

 1996年は、長期政権や無投票批判の村外候補がもたらした村長選挙で、村を二分する選挙になれば1988(昭和63)年以来36年ぶりだという。

 

 立候補の届け出は2日午前8時30分から午後5時まで、同村迫の村役場2階で受け付ける。6月3日現在の選挙人名簿登録者数は1113人(男527人、女586人)。

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