音羽山観音寺後藤住職の花だより - ササが気になる編 2024年6月中旬(1)
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なかなか梅雨入りせず、先月とは打って変わってよく晴れたこの日、参道を登っていると後ろから来る男性が。ゆっくり歩く記者は観音寺手前で先を譲ることに。後で聞くと月に何度か観音寺を訪ねてくる信者さんとのこと。健康のためにも登っているとのことです。
雑草か草花か
門を入ると住職の姿が。いつものように、ハサミを持って何かをチョキチョキしています。
ササを刈る住職
「ササが気になるのよ」
山中にあり、樹木に囲まれている観音寺では緑の色が先月よりも濃く、住職いわく「わっさわっさ」生い茂っています。雑草と言われる植物も勢いよく成長しています。
「小さいうちに切らないと、すぐに小指ぐらいの太さになるのよ。ちょっと残ってるだけでもすぐに出てくるの」
ササがとても気になるようです。
「あら、ヤマジノホトトギスだわ」
ヤマジノホトトギス
刈っているササの近くに生える植物を見て言います。自然に生えている植物とのことですが、記者にはほかの植物とまったく見分けがつきません。
シャクナゲも新芽の季節。境内の大きなマムシグサも、花の部分が褐色に変わっています。
歴代住職の墓の裏にもササが
境内に上る階段の右側には石碑があります。何の碑か尋ねると、歴代の観音寺住職のお墓とのこと。明治時代に、観音寺を復興させた住職の墓もありました。
その石碑の裏に回り込む住職。ここにもササが伸びているようで。
「これがササの芽。これが土の中で伸びてあちこちから出てくるのよ」
ササの根を持つ住職
住職とササの戦いは続きます。
石碑のある手前に少し空いている場所があります。
「片付けたの。何か植えようかしら。でも日当たりが悪いかな」
東側にある椿は以前枝を切ってもらったそうですっきりしていますが、もう新芽も出てきているとのこと。
「これで気が済んだわ。やりかけのことばかりよ」
そう言いながら明るく笑う住職。今日も楽しい一日が始まります。
音羽山観音寺
山の中にある尼寺。桜井市南音羽
JR・近鉄桜井駅下車、桜井市コミュニティバス談山神社行、下居下車、約2km。
火曜日閉門。17日の御縁日が火曜日の時は開門、翌日閉門