名刀240振りが一堂に 奈良市の薬師寺で関西最大規模の日本刀展覧会 大倶利伽羅広光や正宗など
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奈良市西ノ京町の薬師寺で28日、「見どころ学べる! 目で観る刀の教科書展―噂(うわさ)の刀展V―」が始まった。展覧会場と体験イベント会場を合わせて重要美術品など約240振りを展示。日本刀の展覧会では関西最大規模となる。7月9日まで。
日本刀剣博物技術研究財団主催、薬師寺共催で、コロナ禍の影響で2019年以来5回目の開催。初めて食堂(じきどう)を展覧会場にして過去最大の規模になった。
展覧会場には平安時代から現代までの刀約210振りを公開。伊達政宗が徳川家康から譲り受けたという刀身に龍の彫刻が施された重要美術品「大倶利伽羅広光(おおくりからひろみつ)」をはじめ、名刀で知られる正宗や妖刀の村正、近年注目される源清磨など名品の数々が並ぶ。名物の乱藤四郎は実物と偽物を比較展示している。
展覧会は午前9時~午後4時50分開場(受け付けは同4時まで)。観覧料1500円(別途薬師寺拝観料が必要)。
体験イベントは約30振りを用意し、期間中にまほろば会館で実施。2分間刀に触れることができる。展覧会観覧者が対象。午前11時~午後5時(受け付けは午後4時半まで)開場。体験料1000円。
6月29日、同30日、7月1日は境内の特設法話会場で特別講演がある。開始時間は各日午後0時半~同1時ごろ。
同財団の沢口希能理事長は「きれいな刀を見て、つくる技術も学んで刀に親しんでもらいたい」、同寺の加藤朝胤管主は「仏教でも刀剣には煩悩を切り裂く意味がある。(そういう)信仰のもとでも、ぜひ見ていただきたい」と話す。