大和やまと茶ちゃの新茶しんちゃシーズン幕開まくあけを告つげる2024年度ねんどの初はつ茶ちゃ入札にゅうさつ販売会はんばいかい「初はつ茶ちゃ初市はついち」が5月8日、奈良市都祁白石町ならしつげしらいしちょうのＪＡならけん広域こういき茶ちゃ流通りゅうつうセンターで行おこなわれました。2024年度ねんどは霜害そうがいも少すくなく、生育せいいくは平年並へいねんなみで、例年れいねんと同どう時期じきの初市はついち開催かいさいとなりました。

　県けん特産とくさんの大和やまと茶ちゃは奈良市東部ならしとうぶ地域ちいきや山添村やまぞえむらなど大和高原やまとこうげんと呼よばれる地域ちいきを中心ちゅうしんに栽培さいばいされています。この地域ちいきは朝晩あさばんの寒暖差かんだんさが大おおきいなど茶ちゃの栽培さいばいに適てきした条件じょうけんを備そなえているのに加くわえ、全国ぜんこくのほかの産地さんちと比くらべて収穫しゅうかく時期じきが遅おそいため、渋しぶみが少すくなくうまみが強つよい茶ちゃを生産せいさんできるのが特徴とくちょうです。

　初市はついちには奈良市ならしや山添村やまぞえむらなどの生産者せいさんしゃから計けい53点てん、約やく4200キロの荒茶あらちゃが出品しゅっぴんされました。荒茶あらちゃとは茶ちゃ農家のうかが摘つんだ生なまの葉はをすぐに蒸むし、揉もんで、乾燥かんそうさせたもので、茶葉ちゃばの大おおきさをそろえるために刻きざんだり、ほかの産地さんちの茶葉ちゃばとブレンドしたりする前まえの茶葉ちゃばです。

　初市はついちには県内けんないや京都きょうとなどから茶ちゃ商しょうと呼よばれる販売はんばい業者ぎょうしゃ22社しゃが参加さんかし、茶葉ちゃばの色いろや形状けいじょう、香かおり、重おもさのほか、湯ゆを注そそいで抽出ちゅうしゅつした茶ちゃの色いろや味あじなどを慎重しんちょうに吟味ぎんみして入札にゅうさつ価格かかくを決きめていきました。

　最高さいこう価格かかくがついたのは品評会ひんぴょうかいへの出品しゅっぴんを想定そうていし、揉もみ方かたなどに細心さいしんの注意ちゅういを払はらった県品茶けんぴんちゃで、1キロ当あたり1万まん2600円えんでした。この日ひ、取とり引ひきされた新茶しんちゃは早はやければ5月下旬げじゅんから店頭てんとうに並ならぶそうです。

　ＪＡならけんの東良彦常務理事ひがしよしひこじょうむりじは「今年ことしも順調じゅんちょうに生育せいいくしている。安心あんしん安全あんぜんで良質りょうしつな茶ちゃを、茶ちゃ商しょうの皆みなさんのニーズにも応こたえながら生産せいさんしていきたい」と話はなしました。初はつ茶ちゃ入札にゅうさつ販売会はんばいかいは今後こんご、6月3日まで11回かい行おこなわれる予定よていです。

出品しゅっぴんされた茶ちゃを吟味ぎんみする販売はんばい業者ぎょうしゃ＝5月8日、奈良市都祁白石町ならしつげしらいしちょうのＪＡならけん広域こういき茶ちゃ流通りゅうつうセンター