国原譜

夏至に合わせ、宇陀市周辺とバルト三国で…

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 夏至に合わせ、宇陀市周辺とバルト三国で最も北のエストニアの人々の文化交流イベントが同市であった。市民主導で、まったりした雰囲気が心地よかった。

 

 同市が昨夏、教育や創業の先進国となった同国の都市と両分野での交流、協力の合意を結んだのがきっかけ。市民有志が芸術、文化面でも交流しようと企画した。

 

 行政が協定で前のめりになり、市民が置き去りの取り組みも各地で見てきた。それだけに市民から湧き上がってきたのがいい。

 

 双方の森や木の専門家が一緒に市内の森林を歩き、五感で味わったことを語り合ったり、森でのピクニックで同国の国民的歌手の音楽を聴いたり。ゆったりぜいたくに時間をかけ互いを知ろうとする内容に、市民ならではの感性がうかがえた。

 

 市民レベルの交流の先には、互いを分かり合うことで争いごとを減らし、平和な暮らしを共有したいとの思いがある。紛争の絶えない世の中で、次代の主役の子どもたちにもそんな感覚を育んでほしいとも。

 

 主催者は今後、定期的な催しにする意向。どんな交流がどう結実するか、楽しみでしかない。(智)

 

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