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【写スポーツ】多彩な戦術 一発逆転も - 老若男女が楽しめるニュースポーツ「ディスコン」

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いつでも、どこでも、誰でも―老若男女が楽しめるニュースポーツ「ディスコン」。大会中も笑顔が絶えない(写真はいずれも、すこやか斑鳩・スポーツセンター)

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 2チームに分かれ、円盤(ディスク=直径12センチ、厚さ約7ミリ、重さ約70グラム)を投げて、どちらが的(ポイント)に近づいているか競う、老若男女が楽しめるニュースポーツ「ディスコン」。今月9日、すこやか斑鳩・スポーツセンターで第10回全国交流大会が開催された。奈良県ディスコン協会の大林久信会長(81)は「誰でもが手軽に楽しめる軽スポーツ。普及振興を図りたい」と話す。

 

 ディスコンは1998年の長野五輪以降、冬季オリンピックの正式種目に採用され、日本勢が活躍しているカーリングに似たルールのチーム競技。間伐材を輪切りにしたコースターにヒントを得た岡山市立少年自然の家の職員が考案し、97年に発表した。ディスクとコントロールの造語で、「いつでも」「どこでも」「誰でも」が楽しめると全国に広まった。県協会は2006年に設立され、斑鳩町や奈良市などにチームがある。

 

 ルールは、一方のチームが投盤ラインから3メートル以上先のコート内に、直径6センチ、厚さ約3ミリのポイントを投げ、競技(イニング)が始まる。チームは最大6人。1イニングで最大6枚までディスクをポイントに向けて投げることができる。イニング終了時に相手よりポイントに近いディスクが多いほど高得点。イニングを繰り返し、決められた点数に先に到達したチームが勝利となる。

 

 ディスクはプラスチック製で、表裏に赤と青の色がついている。コートの基本形は間口5メートル、奥行き10メートルだが、会場の広さや参加者の年齢などを考慮し、距離を短くして行うことも。「子どもからシニア層まで楽しめ、ルールも簡単。ただ、状況が目まぐるしく変化し、一発逆転などもあり、ドラマチックな展開が魅力」と大林会長。多彩な戦術に加え、コートの滑り具合などを念頭に、投げる力加減や方向を考える必要があり、その奥深さから愛好家が増えている。(写真・文 牡丹賢治)

 

斑鳩で全国交流大会

県内外から44チーム参加

彦根Aが優勝、斑鳩3が準優勝

 9日に開催された全国交流大会は、地元・奈良はじめ近畿圏内を中心に44チームが参加し、3人制で各チーム6試合を実施。1試合7点先取(試合時間15分)、勝ち点方式で順位を競った。試合は勝ち点18で4チームが並び、得失点差で滋賀県から参加の彦根Aチームが優勝した。

 

 選手たちは、利き手の親指と人差し指を主にしてディスクを挟み、輪投げスタイルで投げたり、ボウリングと同じ要領で腕を後ろに振り上げて体に沿って振り出して投げるなど、自分に合った投げ方を模索し、戦った。試合中、「やった」「よっしゃ」などの声も飛び出し、白熱した。

 

 上位10チームは次の通り。(1)彦根A(滋賀)勝ち点18(2)斑鳩3=岡崎、前野、塩澤=(奈良)同18(3)松原C(大阪)同18(4)東近江2(滋賀)勝つ点18(5)堺東A(大阪)勝ち点16(6)東近江1(滋賀)勝ち点15(7)松原B(大阪)勝ち点15(8)彦根B(滋賀)勝ち点15(9)松原D(大阪)(10)斑鳩2=岡田、松山、村中=(奈良)勝ち点12

 

 

うちわを使い、競技スタートを告げる主審

 

点数を記入する得点係

 

1997年、岡山市立少年自然の家の職員が考案したディスコン。ディスクは直径12センチのプラスチック製

 

コートは間口5メートル奥行き10メートル。コート作りも参加者らの手で進められた

 

目指せ、頂点

 

試合に先立ち、参加者ら全員で準備体操

 

開会式であいさつする大林久信・県ディスコン協会長

 

得失点差で優勝は逃したが、2位に入った斑鳩3チーム

 

2024年6月26日付・奈良新聞に掲載

 

 

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