「サッカーとは単純なゲームだ。22人が90分間ボールを追い続けて、最後はドイツが勝つ」英国の元名選手、リネカー氏の名言だった。

　と過去形を使うのも最近のドイツはそれほど強くなく、国際試合で日本に連敗している。両軍選手が疲れ切った終盤に無類の勝負強さを見せる「ゲルマン魂」をたたえられたのは過去の話か。

　欧州は各国にプロチームのリーグがあって、数多くの日本選手が活躍している。日本サッカーの向上があるが、円の価値が下がり選手にとって欧州の方が高収入となるのも見逃せない。

　4年に1度のサッカー欧州選手権が今、ドイツで開催中だ。地元の独をはじめ、英、仏、伊など強豪の熱戦を放映する衛星放送に連日魅了されている。

　サッカーの戦術は年々、進化していて単純なスポーツではなくなってきている。とはいっても欧州選手権の国のプライドを背負った選手の表情を見ると、最後に勝つのは精神力という気がする。

　日本のJ3リーグで、わが奈良クラブは20チーム中、14位とやや不振。大和魂で「最後は奈良が勝つ」と期待したい。(栄)