国原譜
天川村の汚職事件にからみ、捜査情報を漏…
天川村の汚職事件にからみ、捜査情報を漏らして逮捕された県警の元組織犯罪対策一課の警部補と元捜査二課の警部の2人が懲戒免職になった。
警察官の不祥事で思い出すのは、8年前に本紙が報じた奈良佐川急便事件である。現職警視2人が、県警OBが役員を務める運送会社に便宜を図っていた。
交通部の警視には妻名義を含め約2300万円もの給与名目の現金がわたり、交通部の高速隊、免許課などを含めた違反もみ消しでは現場警察官が関与した架空口座も発覚した。
運送会社の交通違反もみ消しのほか、暴力団などからのいやがらせを防ぐ見返りに、持続的に現金や接待を受けていた。中には高級車をもらった署長もいた。
今回の警部補はコンサルタント会社を経営して「暴力団情報」を提供していたという。専門知識を金もうけに活用していたわけだが、多忙な職場でよくもそんなヒマがあったものだ。
どこかで道を間違え「ミイラ取りがミイラに」なったのだろうが、平成13年の事件から警察改革はどれだけ進んだのか。「武士の商法」ならぬ民間手法だけ学ばれても困る。(コ)