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国原譜


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2017年4月9日 奈良新聞

 毎年この時期、奈良方面へ向かうJR関西線(大和路線)の電車に乗る時の楽しみは車窓から見える桜の姿。

 特に奈良駅に近づくにつれ、左手に見える佐保川沿いの桜並木は見事のひとこと。昨日はお昼過ぎまで花曇りであったため、車窓からも多くの人出が見られた。寝ている外国人観光客を起こしてあげたくなった。

 約1分ほどの短い時間だが、リッチな気分にひたることができる。それもこれも、佐保川の桜を植えたことで知られる幕末の奈良奉行・川路聖謨(かわじ・としあきら)のおかげであろう。

 川路は1846(弘化3)年から約5年半務め、賭博の取り締まりや貧民救済など数多くの功績を残した。また、川路の呼びかけで東大寺や興福寺、佐保川などに数千本の桜と楓が植えられた。

 そんな川路の生涯を追った歴史小説がある。直木賞作家、出久根達郎さんの「桜奉行~幕末奈良を再生した男 川路聖謨」(養徳社刊)である。

 川路は、大国ロシアを相手に和親条約締結を成し遂げた外交官として知られるが、彼の“遺産”は今なお、外国人観光客誘致にも一役買っている。(恵)

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