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国原譜


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2017年8月15日 奈良新聞

 あの日から72年。といってもまだ生まれる以前のことだから自身の体験は何もない。その代わり、伝え聞いた多くの記憶が脳裏に刻まれている。

 継承とはそうしたものだろう。年月とともに戦時を生きた人たちは減っていくが、先人の苦難を教訓とし、次代に受け継ぐ努力が平和の礎になる。

 先日、長崎市に集まった高校生平和大使の報道では、自分たちが被爆者から直接、話を聞ける最後の世代になるかもしれない危機感と、だからこそ思いを受け継ごうとする熱意が伝えられた。

 また大淀町立大淀中学で開かれた被爆ピアノのコンサートでは連弾に参加した生徒が「歴史が詰まった音色でした」と話していたのが印象に残る。

 戦争や原爆の恐ろしさについて講演から得る知識だけでなく、音楽に触れることで、よりリアルに感じ取れるものがあったのだろう。先の生徒は「平和を思って弾きました」と言葉を継いだ。

 連載「風化に抗う」でも県内のさまざまな取り組みを紹介している。戦争の怖さを知り感じるとともに、自ら発信する繰り返しが平和を求める社会を育てることを信じて。(松)

 

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