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「大湯屋」初公開へ - 重源ゆかりの浴場/7月から東大寺

2017年6月9日 奈良新聞

初公開される東大寺大湯屋の鉄湯船

 奈良市雑司町の東大寺で、7月1日から、同寺の鎌倉復興に尽力した高僧・俊乗房重源上人(1121~1206年)ゆかりの浴場「大湯屋(国重要文化財)」が初公開される。JR西日本の観光キャンペーン「ちょこっと関西歴史たび」の特別企画として実施。重源上人坐像(国宝)などを安置する「俊乗堂」も同時公開される。7月31日まで。

 大湯屋は治承4(1180)年の平家の南都焼き討ちで焼失し、鎌倉時代の延応元(1239)年に再建。室町時代の応永15(1408)年に拡張を伴う大改築が行われた。

 内部に残る鉄湯船(重文)は直径約2・3メートル、高さ約80センチ、重さ約1688キロ。表面の銘文には建久8(1197)年の年号が刻まれている。

 大湯屋は僧侶が体の清浄を保つための施設で、別の釜で温めた湯を鉄湯船にためて入浴。ただ、現在のように湯船に漬かるのではなく、掛け湯や、サウナのように蒸気で身体の垢(あか)を落としたという。

 重源は東大寺復興事業の責任者にあたる大勧進に任命され、大仏殿再建などに尽力。大規模な工事に携わった多くの人々に英気を養ってもらおうと、大湯屋を整備したと考えられる。公開では建物の内部に入り、近年、保存修理が完成した巨大な湯船を近くで見ることができる。

 一方、俊乗堂は通常、7月5日の俊乗忌と12月16日の良弁忌の年2日だけ公開。重源上人坐像のほか、阿弥陀如来立像、愛染明王坐像(いずれも重文)も拝観できる。

 同寺の森本公穣庶務執事は「東大寺が多くの人々の努力により現在まで残ってきたことに、思いを寄せてもらうきっかけとなれば」と話している。

 大湯屋と俊乗堂の公開は午前10時から午後4時(7月5日は午前11時ごろから)。拝観料は大人600円、小学生300円。

 また8月1~9月30日には東大寺ミージュアムで「東大寺大仏縁起絵巻」(同)も特別公開。室町時代の天文5(1536)年に作られ、大仏の由緒から鎌倉復興までを描く絵巻で、上中下の3巻が連続して公開されるのは珍しい。午前9時半から午後5時半開館。入館料大人500円、小学生300円。

 このほか、期間中は境内のガイドウォークや同寺の僧侶の特別法話なども行われる。

 問い合わせは、奈良市観光協会、電話0742(27)8866。

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