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正倉院銀壺は「国産」 - 藤原仲麻呂の銀銭を転用

2017年4月21日 奈良新聞

第62回正倉院展に出展された銀壺=平成22年10月、奈良市登大路町の奈良国立博物館

 正倉院(奈良市雑司町)に伝来した「銀壺(ぎんこ)」は、奈良時代の銀銭「太平元宝(たいへいげんぽう)」を転用した国産品だったとする新説を、吉沢悟奈良国立博物館学芸部列品室長(考古学)が発表した。従来は中国・唐で作られた輸入品説が有力だった。大平元宝は当時の権力者、藤原仲麻呂(恵美押勝)が発行した幻の銭貨で、銀壺製作の背景には仲麻呂の失脚後、過去の政策を清算しようとした称徳天皇(孝謙天皇)の意思があった推測している。論文は20日、発表された正倉院紀要第39号に掲載された。

 銀壺は甲乙2口あり、いずれも胴径約60センチ以上で正倉院宝物の金属製容器では最大。銘文に称徳天皇が東大寺へ行幸した天平神護3(767)年2月4日の日付があり、天皇が同寺に献納したと推定される。表面全体に描かれた騎馬の人がシカやイノシシを狩る文様などから、遣唐使が持ち帰った中国製と考えられてきた…

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