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国原譜


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2017年3月25日 奈良新聞

 奈良時代までの古代の奈良は、日本の中心であった。ところが、それ以降は歴史の表舞台から消えてしまっている。教科書では特にそうだ。

 都は移っても人々の営みはあり、多くの人間ドラマがあったはずだ。歴史を発掘し、いままで埋もれていた中世の奈良にスポットライトをあてている「歴史探偵」がいる。

 本紙文化欄に「大和の中世・つれづれ漫歩」(第1、3金曜)を執筆する上島秀友氏だ。2回目連載までに、本能寺の変の後、家康は堺から竹内峠を越えて大和に入ったのではないか―との自説を展開。その博覧強記ぶりに圧倒される。

 上島氏は元公務員。「天の二上と太子の水辺」(学生社)、「小説 大津皇子」(青垣出版)などの著書は、大胆な切り口で専門家もうならせている。

 作家の井沢元彦氏は、歴史学者は専門の範囲が狭くて歴史の大きな流れを見渡せないのではと指摘。歴史は一般市民にも門戸を開いているともいえる。

 数学と違って歴史には絶対的正解はない。上からは三角と見えても、横から見ると四角の物体のように。スリリングな知的謎解きを楽しみたい。(栄)

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