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国原譜

記者になりたてのころ、担当していた宇陀…

 記者になりたてのころ、担当していた宇陀郡で、町立中学校の体育館を建て替える工事の請負契約案が町議会で否決された。定形の議会原稿で送ったら、「否決は大きなニュースや」と担当のデスクに怒られた。

 議会は可決何件、否決何件が当たり前だと思っていたら、否決がめったにないことはすぐに分かった。否決の背景を説明すると、「それを書かなあかんのや」とまた怒られた。

 議会に上程される数ある議案の中でも、当初予算は市政運営の羅針盤ともいえる重要なものだ。議決が得られず執行が滞れば、市民生活にたちまち影響が出る。

 橿原市議会に続き、奈良市議会でも、平成29年度の当初予算案が特別委員会で否決された。橿原市では平成に入って初めてというから、いかに異例の事態か分かる。

 奈良市はさらに異例で、特別委員会での否決を受け、仲川元庸市長は上程した予算を撤回する方針という。

 市議会の理解が得られないということは、市民の多くが納得していないことを意味する。本会議での審議はこれからだが、市民の顔を見据えた対応が求められる。(増)

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