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国原譜


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2017年2月23日 奈良新聞

 国や本県の人口は減り続けている。平成27年国勢調査では県全人口で65歳以上が占める割合は28・7%。少子高齢化は進み、「日本は衰退していく」との悲観論が主流となっている。

 働き手である生産人口は減り、社会保障費などで若年層への負担がますます増える。各種調査でも「日本の将来は不安」という若者が多数を占めているのが現状だ。

 それら暗い見通しに対して、経済学の立場から光明を差してくれている本がある。新書大賞で2位となった「人口と日本経済」(吉川洋著、中公新書)だ。

 日本は1950年代の高度成長期前までは、先進国の中では最も平均寿命の短い国だった。一人あたりの所得の伸びと、イノベーション(技術革新)が日本を世界屈指の長寿国に押し上げたのだ。

 先進国の経済成長を決めるのは人口ではなくイノベーションであり、超高齢化社会の日本であるからこそ大きな可能性を秘めていると著者は説く。

 データを駆使した明晰(めいせき)な論理の展開には説得力がある。高齢者は片隅で遠慮することはない。長寿国を誇るべきは当たり前なのだ。(栄)

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