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国原譜


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2016年12月15日 奈良新聞

 何でも引き際は難しい。プロスポーツ選手は「まだまだやれるのに」といわれる時に引退するのが美しいといわれる。ボロボロになるまで現役にこだわるのもドラマはあるが。

 最近、高齢者が加害者になる自動車事故が全国的に急増している。加齢すれば運動神経が衰えるのは誰でもだが、本人がそれを自覚できないのが悲劇を生む。

 そんななか、事故を未然に防ぐ方法として脚光を浴びているのが高齢者の運転免許自主返納。県警も推奨し、支援事業として返納した人にはタクシー、バスをはじめ飲食店などの割引がある。

 さらに、路線バスやコミュニティバス、デマンド型乗合タクシーの回数券などを返納者に支給する事業を独自に行う自治体も県内に出てきている。

 しかし、問題はそれほど単純ではない。本紙投書欄で読者の意見を募ったところ、過疎の地域に住むので「生活の手段として車の運転は欠かせない」との声があった。

 自家用車に代わる高齢者の足の確保を考えなければならない。本人の理解と地域社会の協力で「引き際の美学」が達成できるように。(栄)

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