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国原譜

月が地球に近づき、満月がより大きく見え…

 月が地球に近づき、満月がより大きく見える「スーパームーン」が話題となった。ひときわ明るい月を楽しむ人の一方で、うらめしく思う星空観察者もいたかもしれぬ。

 空に乱反射する周辺の照明が、星の見え方に影響する。これは桜井から大和郡山、奈良各市を住み歩いた身として体験的に分かった。

 国は平成24年度までの約25年間、全国星空継続観察を夏と冬に行った。光害や汚染のない清い大気の大切さへの関心をうながす市民参加型の事業だった。

 最終期の記録では奈良、生駒両市の2地点でも観測が行われたが、星の見え方は良好ではなかった。理由は複数あったろうが、空の明るさが主因だった。

 桜井住まいの折、隣家に定年後に都市部から移住してきた男性がいた。明日香村の歴史、文化が目当てだったが、ある時「ここは星がよく見える。空が美しく快適」とつぶやいた。

 後ろ向きのイメージもある「暗さ」だが、そこに価値を見出す人もいる。当たり前と思われたり、脇に置かれる周囲のモノ、事象などにも、見方を変えれば活用の可能性が残る気もするが、どうか。(智)

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