「梅にウグイス、松に鶴、ボタンに唐獅子、朝吉親分に清次」とは映画「悪名」で、清次に扮する田宮二郎の小気味いいセリフだ。

　それでいえば、新聞記者にたばこは欠かせなかった。筆者が入社した30年以上前、小社編集部は、紫の煙が充満していた。「吸わないと文なんか書けるか」と豪語する古参記者がいた。

　時は移り、今は編集部内は全面禁煙。吸う吸わないは個人の自由だが、受動喫煙の問題があり、最近は公的施設での禁煙は徹底されてきたようだ。

　そんな折、大和高田市立高田中学校で教員が空き部屋を“秘密の喫煙室”として使用してきたことが分かった。喫煙者は教員28人中7人。部屋は使用禁止となり、校長が全校集会で報告、謝罪したという。

　同市教委によると、平成15年に、すべての市立小中学校、高校に対し施設内の禁煙を通知。同25年には敷地内の全面禁煙を通知していた。

　高校時代、隠れてトイレで喫煙して教師に叱られていた同級生を思い出した。逆に「先生、ここはたばこを吸うところではありませんよ」。生徒に叱られては、なさけないではないか。(栄)