大野将平選手が金メダルを獲得したのをはじめリオ五輪で柔道日本代表男子のすべてがメダルを獲得。力づくや戦略的でなく、競技スタイルが美しかった。柔道日本復活だ。

　強い柔道といえば、テレビドラマ「柔道一直線」(昭和44～46年)を思い出す。桜木健一や近藤正臣らが出演。組んで回転する「地獄車」など柔道とはいえない奇抜な技のオンパレード。

　ドラマの高校柔道部で、鉄げたを履いてウサギ跳びをしていた。鉄げたはマンガ的だが、ウサギ跳びなら筆者も中学時代練習した経験がある。ひざを痛める危険があるので、今はほとんどみかけない。

　スポーツ根性の時代。汗だくになっても、先輩らから「練習が終わるまで水を飲むな」と言われた。水を飲むとバテるのだという。科学的トレーニングには、ほど遠かった。

　生駒市の中学で、ハンドボールの部活中に中1男子が熱中症状による腎不全で亡くなった。気温約30度の中、「給水をとらずに35分間のランニングをさせた」らしい。

　いまだにこのような部活があるのかと残念な気持ちでいっぱいだ。再発防止を切に願う。(栄)