特集2024年春の高校野球奈良大会速報

国原譜

きょうは防災の日。大正12年の関東大震…

 きょうは防災の日。大正12年の関東大震災を暦に刻んだ日だが、同時に台風シーズンを指す二百十日にも当たり、災害全般へ備えを呼び掛ける。

 二百十日は立春から数えた日で、今年は正しくは8月31日だった。まだ天気予報がない時代に経験から季節を読み、生活を守った昔の知恵に学ぶ。

 そして近代的な観測と分析による天気予報も、長年にわたって蓄積された統計がベースにあるのは同じ。だが最近はその経験則が通じなくなってきた。理由は地球規模の温暖化、気候変動だ。

 日本列島近くで発生、迷走を重ねた末に東北地方に上陸した台風10号も典型例。従来の対策が通じない想定外の天災が、いまや日常化しつつある。

 先月20日に行われた十津川村の水害慰霊祭には、明治の被災移民が北海道に築いた新十津川町から町長らが参列、母村の復興を願ってくれたが、その後に相次いだ台風北上の影響を心配する。

 いわゆる異常気象は、快適さを追い求める現代生活が招いた災厄ともいえる。そんな反省を込めて過去の経験と教訓を見直し、安全な地域づくりを考える機会にもしたい。(松)

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