7日は「七夕」だったが、笹の葉にくくりつけられた願い事が書かれた短冊は手作り感があふれ、今もなお美しい日本の風物詩といえよう。子どものころ「習字が上達する」とか言われて、サトイモの葉にたまった露で墨をすったことを思い出した。

　1年に一度の巡り会いなんて、スマホにかじりつき、ラインとやらで結び付いていると思い込んでる現代の子どもたちには理解しがたいことかもしれない。

　42年前「♪会えない時間が愛育てるのさ…」と郷ひろみが歌っていたが、遠い昔話のようにも思えてくる。待ち合わせ場所のすれ違い、行き違いのハプニングもなくなり思い出話にもならない。

　そんな日に日本人宇宙飛行士、大西卓哉さんらを乗せたソユーズ宇宙船が、カザフスタンのバイコヌール宇宙基地から飛び立った。七夕フライトの成功はロマンがあって夢がふくらむ。

　9日に国際宇宙ステーションに到着後、約4カ月間もの長期滞在となる。さまざまな実験や研究に取り組むそうだ。

　争いやテロが絶えない地球は、宇宙からどう見えるのだろうか。ともあれ無事の帰還を祈る。(恵)