参院選の期日前投票が好調なのに、今ごろになって選挙公報が届いた。少し遅すぎはしないか。公報がなくとも投票を済ませた人もいる。

　投票日に投票すると決めているので、公報をじっくり読んだ。選挙区の候補者はこれまでの本紙の報道で、人となりや政策についても知っていることばかりだ。

　それだけに比例代表は読みごたえがあった。既成の大政党は、それぞれの党の主張を示しており、分かりやすい。選挙のために結党した新しい党を含めた小政党は個性的だ。

　政策を特化して訴えており、有権者に印象づけようとする工夫が見てとれる。もっとも言いたいことが書かれているから、比較して読むことで大いに参考になる。

　続発するテロ事件や英国のEU離脱、米大統領選の行方など国際情勢も緊迫している。自然災害の脅威もあり、内外の諸問題を考えながら、一票を投じたいと思う。

　高校生が投票できる時代だ。世の中は大きく変わろうとしている。漫然と従来の形式を踏襲してはなるまい。天下りもそうだが、特権階級に対する批判の声も高まっている。(治)