募集「悩み」や質問募集 僧侶3人がお答えします

国原譜

少子高齢化や過疎化は、多方面で地域の暮…

 少子高齢化や過疎化は、多方面で地域の暮らしに影響がある。各地の伝統行事もその一つだろう。

 今夏、山添村毛原地区で、農作物の害虫を駆除して豊作を祈る行事「虫送り」が、地区役員らの尽力で40年ぶりに復活した。理由は、地域の行事が減る中で「住民みんなが楽しめることをやりたい」からだった。

 20年ほど前、県内各地に伝承する祭りや習俗を年間を通して取材したことがある。子供がかかわる行事では、当時ですら途絶えがちだったり、対象年齢の一部変更を余儀なくされていた。現況はいかばかりか。

 豊作祈願や厄災除け、子供の通過儀礼など、行事の意味は多々あった。詰まるところは、子供を含め地域の結束を確かめることだったように思う。

 心のより所を得る意味でも、各地の行事は存続してもらいたいが、かなわぬなら、口伝が多い行事の内容を文書や映像で残しておいてほしい。いつか復活の日があることを思ってだ。

 伝統行事を何とか継続しようとの各所での奮闘は、本紙でも報じてきた。そんな状況を知ってもらうことも、存続の一助になると信じている。(智)

特集記事

人気記事

  • 奈良の逸品 47CLUBに参加している奈良の商店や商品をご紹介
  • 奈良遺産70 奈良新聞創刊70周年プロジェクト
  • 出版情報 出版物のご購入はこちらから
  • 特選ホームページガイド