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短気は何かとマイナス要素に見られるが、釣…

 短気は何かとマイナス要素に見られるが、釣りに関しては、その方が釣果が望めると聞いたことがある。アタリが悪ければ、こまめに場所を移動したり、仕掛けやえさを変えてみたり。

 県内にも一定の恩恵をもたらしている訪日外国人の増加。ただし、来訪者の層や形態、嗜好(しこう)には変化が出始めた。

 日銀大阪支店の調査では、関西での訪日客による「爆買い」の対象は高額品から日用品に。2年前と比べ、高額商品購入割合が低下した一方、化粧品や医療品などの日用品は約20ポイント拡大しているらしい。

 要因は所得の低い層、リピーターの増加。1人当たりの支出金額は低下傾向ながら、訪日客数増で支出総額は伸びているようだ。

 県内でも外国人向け案内板の統一や、使い勝手のいい乗車券の発行など、訪日客を呼び込む策が講じられてきた。これらはある程度成果を上げたに違いない。ただ現況に満足していては、変わる世情に富の果実を逃す可能性も。

 政治の世界では変節は嫌われ、批判の対象にもなる。だが経済では釣り同様、流れを的確に読んだ不断の変化が欠かせない。(智)

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