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国原譜

荒井正吾知事が県内の中世城郭の活用に意…

 荒井正吾知事が県内の中世城郭の活用に意欲を見せている。16日の県会では「県の誇るべき文化歴史資源として認識すべき」と答弁。本年度、300万円余りを予算化し、現地踏査や資料収集に乗り出す。

 名古屋城や岡山城など、戦中の空襲で焼けた城は少なくない。復元された天守を見て「空襲さえなければ本物が」と悔しい思いをした人も多いだろう。

 奈良県は幸いにも大規模な空襲を免れ、多くの文化財が受け継がれた。ただ、城郭の多くは建物が残らず、山中に埋もれてたどり着けない遺構もある。県による総合調査は観光面の活用だけでなく、遺跡の保護にも役立つ。

 本紙も4月から「やまと城めぐり」の連載を始めたが、先日、宇陀市の宇陀松山城を訪ねてその眺望に驚いた。

 標高470メートルほどの本丸跡からは大峰山脈が見晴らせ、天守があった高まりは小山のように来訪者に迫る。織田信長の次男・信雄や福島正則の弟・高晴もこの城の主だった。

 大和の城郭を知ることは当時の政治情勢を知ることにつながる。県の調査事業は郷土に対する県民の認識を新たにするだろう。(増)

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