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国原譜

27日の歴史的なオバマ米国大統領の広島…

 27日の歴史的なオバマ米国大統領の広島訪問とその所感の余韻が今も胸の中で響いている。会場には長崎の被爆者もいて、積年の胸のつかえが少しばかり軽くなったのではないか。

 所感では「広島への原爆投下で『世界が変わった』」とし、平和を希求する人々の“つながり”の大切さなどを訴えていた。日米間における、つながりの先例が広島県三次市甲奴(こうぬ)町にある。

 同町には「ジミー・カーターシビックセンター」という名の生涯学習施設がある。その名の通り、元米国大統領の名からとったものだ。戦時中に同町の正願寺の梵鐘が、砲弾の資材として供出後、数奇な運命をたどって昭和60年、カーター氏が退任後に造った「ライブラリー」に寄贈された事に由来する。

 ライブラリーのあるアトランタ市と同町の交流が始まり、平成2年にはカーター氏が同町を訪問した。

 同氏から送られたピーナツは町の特産品となり、毎年11月「カーターピーナッツ収獲祭」も開かれる。

 オバマ氏も今後、新たな「語り部」として核廃絶、日米友好のために平和の種をまいていくことを切に願う。(恵)

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