注目記事2024年春 奈良県職員人事異動 発表!

国原譜

旅には各人各様のスタイルがある。予算は…

 旅には各人各様のスタイルがある。予算はもとより旅程の組み方、食事や宿泊施設など、求めるポイントはさまざまだ。

 今月、県内の小規模旅館、ホテル6施設が新組織を立ち上げた。おもに海外の富裕層の旅行者を対象に、最高の感動と満足を提供するという。

 観光面での県の課題一つに、滞在型の旅行者が少なく、飲食などの県内消費額が伸びない実態がある。宿泊施設の数が足りない状況は確かに存在する。

 だが、多種多彩な旅人への選択肢が十分でなかった側面もあったのでは。国内外のリゾート地の状況を見ると、高級志向のニーズがないわけではなく、どんなサービスが提供されるのか、新組織の動向が注目される。

 県内滞在をうながす動きは宗教界にもある。「御朱印」収集の人気を背景に、複数の寺院が連携し、特典を設けたり、朱印を集める寺院巡りを提案。既存の持ち味を生かした取り組みだ。

 経営者対象のセミナーでよく耳にするのは、各社独自の特長、よさを知ることの重要性。まず持ち駒の優位性を理解し、効果的に用いることは、観光振興でも応用できる気がする。(智)

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