文部科学省が、全ての都道府県名を小学校の国語で学ばせるという。鹿児島の「鹿」や熊本の「熊」とともに、わが奈良県の「奈」が該当する。

　地震で繰り返し使われた「熊本」もそうだが、子供のころから親しんでいる「奈良」や「鹿」の漢字が、小学校で教わっていなかったことに、今さらという思いがする。

　同級生のなかには「奈穂」ちゃんや「奈々」ちゃんなど、「奈」の字のつく友達も多かったろう。覚える漢字が増えるけれど、日常生活で必要な漢字は早く覚えたい。

　「奈」の字を分解すると、「大」きいと「小」さいの真ん中に「二」の字がある。小人と大人とをつなぐという、子供が立派な大人になってほしいとも解される。

　勝手な解釈なので漢和辞典などで調べてもらいたい。最近の各地で多発する事件を見ると、大人と子供との関係が、希薄になり断絶していることがうかがえる。

　また駄々っ子のような大人もいる。伝統や習慣を全て否定し、新しければいいという考えの首長さんもいるようだし、「奈良」は「奈良」らしくありたいと思う。(治)