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国原譜

熊本地震は昨日、一連の地震の端緒から1カ…

 熊本地震は昨日、一連の地震の端緒から1カ月を数えた。余震が続き、自宅に戻れない被災者も多いが、復興への歩みも見え始めた。

 災害は発生のたびにわれわれに貴重な教訓を残す。避難と安全確保の心得だったり、支援の方法と手順であったり。熊本地震では、建物倒壊の恐怖から車中泊する被災者が想定以上に多く、エコノミークラス症候群の発生も問題視された。

 国は一定の指針作りに着手するようだ。けれども、地震がいつ、どこでも起こることを思えば、県や県内自治体には先行した震災対応策が望まれる。

 車中泊を含む屋外を想定した避難場所の把握と確保、備品の再構築に加え、体制面の整備もある。今始めても、それなりの時間はかかる。

 技術革新や生活スタイルの変化の中で、災害への備えも改める必要がある。AI(人工知能)が身近になる時代、先手のためには、新たな環境下で災害時に起こり得る事態を思い描ける想像力も求められる。

 熊本地震への県内からの被災地支援は公的、市民レベルとも活発だ。それは心強いが、逆の立場になる可能性も忘れずにいたい。(智)

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