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弥生末の円形周溝墓 - 前方後円墳の原型か/橿原・瀬田遺跡

2016年5月13日 奈良新聞

県内で初めて見つかった陸橋のある大型の円形周溝墓=橿原市城殿町の瀬田遺跡(奈良文化財研究所提供)

 橿原市城殿町の瀬田遺跡で、弥生時代終末期(2世紀中ごろ~後半)の円形周溝墓が見つかり、奈良文化財研究所が12日、発表した。陸橋が確認できる大型の円形周溝墓で、県内での検出は初めて。その後の古墳時代に築かれる前方後円墳のような形をしており、奈文研は「当時の墓の発展過程を考える上で貴重な資料」としている。

 ポリテクセンター奈良(奈良職業能力開発促進センター)の本館の建て替えに伴い、約2020平方メートルを調査した。

 円形周溝墓は墳丘径約19メートル。周囲をめぐる幅約6メートルの溝は南側で途切れ、墓につながる陸橋部を形成していた。陸橋部の長さは約7メートルで外側に向かって広がり、上から見ると前方後円墳のような形をしていた。

 墳丘の盛り土は後世の削平で残っていなかった。周溝から出土した土器から時期を判断した。

 橿原市に隣接する奈良盆地東南部の桜井市では、最古の大型前方後円墳・箸墓古墳(桜井市、3世紀中ごろ~後半)をはじめ、纒向石塚古墳(同、3世紀初頭~中ごろ)などの前方部の短い「纒向型」前方後円墳の存在する。前方後円の形は、円形周溝墓の陸橋が発達したのがルーツとする見方があるものの、円形周溝墓は兵庫県や大阪府、滋賀県などが知られ、県内ではほとんど見つかってなかった。

 森岡秀人・県立橿原考古学研究所共同研究員は「奈良盆地東南部での古墳の出現を考える上で大きなヒントをもたらすもので、貴重な成果」。石野博信・香芝市立二上山博物館名誉館長は「前方後円墳の先駆けとなるものが、盆地の中にあった可能性がある」と指摘している。

 現地説明会は15日に開催。午前10時~午後3時。小雨決行。駐車場はないため、公共交通機関を利用する。

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