飛行機の座席は階級社会。最上級のファーストクラスは、180度のベッドとなる座席や、シャンパン、キャビアなどを含むぜいたくな食事が振る舞われる「楽園」らしい。

　多数が利用するエコノミークラス。狭い座席で機内食をいただき、窮屈に食べて寝るを繰り返す。あるフライトで隣席の人がぼやいていた。「俺ら(飼育されている)ブロイラーみたいやなあ」。

　長時間同じ姿勢でいると、静脈の血がかたまってしまう。いわゆるエコノミークラス症候群である。ただ、ファーストクラスやビジネスクラスでも発症する。

　熊本地震の被災者らが自家用車生活でエコノミークラス症候群に悩まされている一方、高額な海外出張費、政治資金規制法違反疑惑などの問題で、舛添要一東京都知事が批判されている。

　憧れのファーストクラス利用、スイートルーム宿泊も自腹なら大いにけっこう。しかし、公費(税金)でのぜいたくはいかがなものか。

　「ぜいたくは敵」とは戦中の標語だが、「公費でのぜいたくは敵」は現在でも通じる。本県の公務員、議員の方々も他山の石としていただきたい。(栄)