特集奈良の鹿ニュース

国原譜

連休中、久しぶりに明日香村を訪れた。古…

 連休中、久しぶりに明日香村を訪れた。古代史の宝庫である同地だけに、観光スポットはいくらでもある。狭いようで広いのだ。

 昼食と少しの散策ができればいいという感じで足を運んだのは、石舞台や聖徳太子が誕生したとされる橘寺の周辺。飛鳥川沿いを2キロほど歩いただけだが、やはり気持ちよかった。

 ゆっくり歩を進めながら、古代のこの地で悠久の時が流れ、現在の私たちが立っていることに不思議な感じがした。あらためて歴史とは何かと思った。

 6年前、平城京遷都1300年を記念するイベントがあった。古事記の編さん(712年)とも関連付けられた。遠くさかのぼってわが国の成り立ちを思う有意義なイベントだった。

 誰でも気付くことだが、古事記は推古天皇までしか記さない。聖徳太子も出て来ない。当然ながら、中央集権国家確立に寄与したとされる冠位十二階や十七条憲法も見えない。

 東京五輪が開催される平成32年は日本書紀完成から1300年の年。今度は日本書紀を通して、未来へとつながる国や社会のことを考えたい。むろん、奈良を原点としてだ。(北)

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