新しい年度が始まって1カ月あまり。元気いっぱいだった新社会人や新入生たちを、この時期に突然襲うのが五月病。大型連休明けが要注意だ。

　進学や就職で身の回りの環境が一変。何とかついていこうと頑張るうち、いつの間にか溜め込んだストレスが限界を超え、うつ状態を引き起こす。

　気分転換や本人の努力で乗り切れるなら良いが、重症化する前に専門医や家族らの助力も求めたい。ただ自分では対処できなくなる場合も多いだろうから、周囲の気遣いや支援が重要になる。

　特に不慣れで疲れただけでなく、勤め先が社員を使い捨てにするブラック企業だったり、いじめが原因など、深刻なケースを見逃してはいけない。

　もちろん普通には、そう大騒ぎすることもない。問題が生じない人も多いだろうし、不安感や不眠など一時的な症状に苦しんでも正しく対処すれば、むしろ精神的に成長する良い経験になる。

　まずは本人の自覚と周囲の理解が不可欠。そして連休中はしっかり心と体を休め、明けたら気持ちを切り替え再スタート。そう上手にいかないときは周囲に助けを求めて。(松)