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国原譜

大学入試改革が動き始めた。改革を論議す…

 大学入試改革が動き始めた。改革を論議する文部科学省の有識者会議は、大学入試センター試験に代わる新テストに記述式を導入するなどの方針を固めた。

 知識偏重から思考力や表現力、判断力を問う方向にかじを切る。確かに、受験生の能力を多面的に測るには理にかなっているのだろう。

 だが、センター試験が本来、学習達成度をみるものだったとすると、ハードルが一段上がった印象を受ける。受験生や現場教師らに求められる要素も増えるに違いない。

 県内高校でも特定の学科で、知識にとらわれない多様な取り組みが行われている。とはいえ、知識とともに能動的に考え、表現する力を日々の学習の中で積み上げるのは、頭で描くほど簡単ではない。

 新テストは4月に中学2年になる生徒からが対象。記述式の採点基準の浸透や、採点者の量と質の確保の点からも、時間はさほどない。

 現行試験の実施環境に天候などで地域差があることを考えれば、今回見送った試験の複数回実施を先にすべきとも思う。詳細決定はこれからだが、誰のための改革かの視点も忘れずにいてほしい。(智)

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