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国原譜

「返したからそれでいい」とはならなかっ…

 「返したからそれでいい」とはならなかった。大和高田市議会は、虚偽報告で国から交付金を受けていた問題で、調査特別委員会を設置した。

 当然のことだろう。同時に、この問題で市長給与の減額する条例改正の専決処分についても、不承認とした。月額の2割を2か月カットするという内容だ。

 国からの交付金を受けられなかっただけでなく、延滞金まで支払ったから、市に与えた損害も大きい。なのに吉田誠克市長自身の責任を、過小にしようという意図が見える。

 国をだまそうという行為は、国民をだまそうとしたことだ。物を盗んで返したとしても、盗んだ事実は消えない。問題の重大性への認識が欠けているとしか思えない。

 議会が議会としての機能を発揮するいい機会だ。調査特別委員会は、あいまいにすることなくメスを入れてほしい。吉田市長の政治姿勢の根幹に関わることでもある。

 新年度予算を審議する3月議会がピークを迎え、活発な論戦が繰り広げられている。理事者側の言いなりではなく、一人ひとりの議員が勉強しているかという、力量も試される。(治)

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