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金曜時評


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政治の魅力創出を - 論説委員 北岡 和之

2016年2月19日 奈良新聞

 波紋を広げる“問題発言”が続く自民党の国会議員。とうとう議員辞職を表明する人さえ出てきた。安倍晋三首相にとっては頭の痛いところだろうが、永田町だけに限らず、県内の同党地方議員からも「足を引っ張ることばかり。もっとぴしっとしろと言いたい」とぼやきが聞こえてくる。

 マイナス点が次々と加算されていくのに、最近の世論調査でも安倍内閣の支持率は高いという。どういうことか。民主党と維新の党の統合話がうまく進んでいないとか、共産党が野党に呼び掛けた「国民連合政府」構想にあまり反応がないといった組織連携の問題がよく話題になるが、そんなことは大したことではあるまい。

 要は、国民・有権者が納得できるような理念や政策が見えてこないため、「野党より与党の方がましか」と落ち着いてしまうせいではないか。

 民主党県連代表の前川清成参院議員(県選挙区)は、今月13日にあった同党県連定期大会後の記者会見で、今夏の参院選の選挙戦略を問われて「甘いと言われるかもしれないが、まず理念と政策」と答えた。

 であるならば、安倍政権や自民、公明両党など与党側の理念と政策の問題点を明らかにし、それを乗り越えていく具体的な理念と政策を示させねばならない。

 前川氏が参院選の争点に挙げたのは、自民党政治の継続か、政権交代可能な政治システム確立か▽法の支配を否定する憲法解釈の恣意的な変更を認めるか▽企業団体献金の禁止を認めるか▽国会議員の大幅定数削減を認めるか―などだ。

 いずれも重要な争点だと思う。ただ、どこかインパクトが弱い。何をどう変えるのか、将来にわたるグランドデザインをどう描くのかなど、根本的な理念や政策に関わる部分をイメージ鮮やかに提示しなければ、有権者は魅力を感じないだろう。

 前川氏は「夏の参院選は民主党にとっての『桶狭間』だ」と決意を述べた。自然とNHKの大河ドラマ「真田丸」が浮かんだ。演出のうまさもあるのだろうが、あの頃の戦国武将のイメージが生き生きと浮かぶ。政党のイメージを重ねると、分裂を重ねながらも活気のある維新勢力に市民は魅力を感じている。だから昨年の統一地方選(県議選など)でも民主党は維新に敗れた。そう思う。前川氏をダシに言いたい放題で申し訳ないが、要は国民・県民・有権者に魅力ある政治を、どの政治家が主体的に作るのかということを訴えたかった。

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